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なぜ割れた歯を治せないのか?~抜歯の宣告に納得できない患者さんへ~

ヒビ、歯根破折  / 根管治療  / 根管治療症例  / 院長ブログ

ももこ歯科のブログを読んでくださるみなさま、いつもありがとうございます。

今回のブログは、歯が割れているから抜歯と歯科医師から言われたが、なぜ歯が割れると抜かなければならないか、納得ができずももこ歯科を受診した症例についてお話しします。

前回のブログ歯冠歯根比の悪さ(歯の頭の部分と根のバランスの悪さ)を理由に、患者さんが抜歯を意思決定した内容で、今回はそもそも、素材が壊れているため抜歯という治療方針を私の方から患者さんにご提案した記事になります。

症例概要

 

 

 

 

 

 

82歳 女性

<主訴>
腫れている

<現病歴>
左上が浮いた感じがしていたので、歯科医院を受診したところ、左上については経過観察と言われて、特に治療はしていないが、右上が腫れていることを歯科医師から指摘され、レントゲンを撮影したところ、歯が割れている、と言われた。
2026年1月23日 なんとか残せないか、ご相談でももこ歯科を受診されました。

<現症>
右上顎第二小臼歯に、打診痛はなく、根尖部圧痛を認め、歯周ポケットは5~10mmを広範囲に認めました。レントゲンで、明瞭な歯根破折があります。

<治療方針>
抜歯

なぜ抜歯が適切な治療法なのか

こんな家に住みたい、あるいは住めますか?たとえば、ヒビの入った柱、あるいは基礎部分に梁や壁、屋根を組み立てた家に住めますか?住みたくないし住めませんよね。割れている、もしくはヒビが入った根がある歯にかぶせものをかぶせてご飯を食べる、この状態が先述のヒビの入った柱で家を建てて住むのと同じことです。

割れたりヒビが入った根を接着する方法が最近出てきていますが、ももこ歯科では割れている根を接着して残す方法は行なっていません。なぜかというと、割れている根を接着したとしても、その歯に被せ物をした後、噛み合わせの力でまた根が割れてしまい、今回のような腫れが再発することは起こりうるからです。それから、ももこ歯科の根管治療費は自由診療で設定しているため高額です。費用対効果を考えると、割れている根を接着して残す方法はお勧めできません。なぜなら、費用対効果は患者さんにとっての期待値といっても過言ではない、と思っているからです。その期待値に、不幸にも答えられない場合は、残念ではありますが、抜歯をご提案しています。それでも、患者さんが残したい、というご希望がある場合、ご自身で接着してくださる歯科医師を探していただいています。

これからどうする?

本症例の割れた歯を抜歯する場合は、ブリッジを手前の歯と割れている歯の間で切断し、割れている歯のみ抜歯します。その後、歯がないところにはインプラントか入れ歯が選択肢となり、ブリッジに関しては残念ですが適応外です。インプラントか入れ歯か、それぞれの良いところと悪いところを主治医から教えてもらい、ご自身に合った治療方法を決定されると良いと思います。

魔法のシート

本症例は魔法のシートいっぱいに書くことができませんでした。根管治療をしても、『もたない歯』と判断した場合は、なぜもたないのか?という説明になっていくため、今回は割れている状態を図式化しながら、患者さんにご説明していました。

本症例も、ももこ歯科で治療することはなかったですが、次に進むきっかけとして、ももこ歯科が患者様にとってお役に立てていれば嬉しいです。

 

 

 

 

 

 

 

 

これから根管治療を検討していらっしゃる方へ

本症例の患者さんがもし、最初の根管治療(抜髄、神経を取る)の時に、コンセプトに基づく根管治療を受けていたら、82歳になった現在の状態を回避できたかもしれません。最初の根管治療のqualityは大切です。長もちする治療を受けてみませんか?コンセプトに基づく根管治療にチャレンジする気持ちがあるなら、いつでもももこ歯科にご相談ください。心からお待ちしております。